感情を隠す理由として、「感情の重要性と隠ぺい①」で自我の防衛機制という話をしました。
その具体的な実例として、正義を旗印にすることで怒りの感情を隠した私の体験を②で紹介しました。この時には怒りの奥に恐怖心があり、怖いから無意識に感情を隠してしまったという経験を書きました。
実はこのほかにも注意を払うべき要因があります。
その一つは憑依、別の言葉でいうと「のりうつり」です。
憑依してきたエネルギーは自らの存在を知られないようにしようとする傾向があります。そこで、自分が知られるきっかけとなる感情を隠そうとするのです。
ですから、感情が見えない時、憑依を疑う必要があります。憑依には死者のエネルギーもありますが、生きている人のエネルギーが来ていることも少なくありません。これは生霊と呼ばれることがありますが、よくあることです。
たとえば誰かが気になって仕方がない時、その人のエネルギーが憑依していることがあります。それはその人が憑依しようとしてするのではなく、その人に頼りたがっていたり、その人をずっと気にしていたら、自分のエネルギーが相手のところにいくのです。これはほとんど無意識の作用です。
一方、憑依された人は、来ている人のエネルギーを感じるので、なんとなくその人のことが気になったりします。または気にしていなくても、発想や思考や行動パターンがその人に似てきます。
こういうケースでは、自分がいつもの自分と違うはずなので、そこで立ち止まって普段と違う自分を自覚して、憑依の存在を検討する必要があります。誰が来ているかを見抜けば、たいていは離れます。その人のエネルギーに対してお引き取りくださいと、心の中でいえばいいのです。
ただし、強く恨まれたりしている場合だと、簡単には外れません。その原因を作った自分の行動を反省し、お詫びをして自分の思考と行動を変える必要があります。自分が変われば波長が合わなくなり、外れていきます。
感情を隠す理由の二つ目は、過去世の個性です。
たとえば自分の過去世の個性が自分を隠したがっている場合、その個性が顕在意識にまで出てきていると自分を隠そうとするので感情が見えにくくなります。
なにかその過去世の個性が心に深い傷を抱えている場合に、そういうことが起きる場合があります。この傷とは、深層潜在意識に存在している心の傷であり、カルマの原因にもなっています。
この場合はカルマとの対決が必要になります。勇気をもって自分と向き合おうとする覚悟が必要です。
種村修 (種村トランスパーソナル研究所・心理カウンセラー)
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