私はこんな経験があります。
生鮮食料品を販売していたときです。
隣接の総菜売り場の若い先輩がアドバイスしてくれました。
「今日は厳しいようだね。午後7時には半額にしたほうがいいよ。」
私は7時半には値下げしたほうがいいと判断していましたが、豊富な先輩の言葉なので、そうかもしれないと思いました。
そこで店長に7時には値下げしたいと提案しました。
店長はきっとなった感じで鋭い視線を投げかけ云いました。
「状況を見て、こちらで判断して行う。」
私は午後7時までの勤務だったので、よろしくお願いしますと言って引き下がりました。
私は店長の言葉を伝えました。
その先輩はいいました。
「あの人はそういうだろうね。副店長ならきっとこちらの言うとおりにさせてくれたはずだけどね。」
その頃から、頭に鋭い痛みを感じ出しました。
自宅に帰ってからも、頭痛は続いていました。
「どうして頭が痛いのだろう、何が原因でそうなったのだろう」
と丹田に問いかけました。
しばらく考えていると、次のような思いが湧いてきました。
「若い先輩の思いに私は飲み込まれていたのではないか。私は値下げは7時半だと考えていたのに、先輩の言葉で7時値下げを提案しに行った。もともとの私の判断とは違う思いに動かされたのは、この時点で先輩の思いに飲み込まれてしまっていたからだろう。先輩は店長に対して少し批判的な思いがあるのだろう。自分ももっと早く値下げして売り切りたいのに、店長から時間を遅らせと言われて面白くない気持ちを持っていたのかもしれない。だとしたら、いままでにないきつい目を店長が向けたのは、そこに先輩の念を店長が感じて、それに反応した部分もあるのではないか。私は両者の確執のはざまに落ち込んで、両者の念を受けたのだろう。先輩の念に飲み込まれた私にも責任がある。」
そう自己分析した後に、私に憑いている先輩のエネルギーと店長のエネルギーに対して、「お引き取りください」と心の中で言いました。
すると頭痛は消えました。
これは他人のエネルギーに飲み込まれて影響を受けたことで頭痛が起きたと気づき、その原因を反省して憑いている他人のエネルギーを取り除いた経験です。
頭が痛み出した時点で、丹田は動きにくくなり、失速していたと思います。でも頭痛の原因に気づいて反省し、他人のエネルギーにもお引き取りいただくように念じたことで、丹田は動きを回復したはずです。その証拠が頭痛の解消です。
こうしてみると実に日常のごくふれたできごとで私たちの丹田は動かなくなり得るということがわかります。
まずはそれに気付き、そして原因を見抜くことが何よりも大切です。
種村修(心理カウンセラー・種村トランスパーソナル研究所所長)
<連絡先>
電話 090-8051-8198(午前9時~午前11時30分の間)
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