ふと思いつくことは、本当に自分が単独で思ったのかことなのでしょうか。
隣の人の思いが移ってきた思いじゃないのだろうか。
そんな可能性を考えないといけないと思う出来事がありました。
「このパンを数個セットで売ってほしいというのが本社からの要請だが、一人暮らしの老人のことを考えているのだろうか? やはり一個売りは無くしてはいけない。」
そんなことを考えていると、隣に立っていた年配の女性が話しかけてきました。
「これは冷凍庫に入れれば数日持ちますか?」
「ええ、冷凍庫に入れれば日持ちがしますよ」
そう私が答えると、
「じゃあ4個入りをいただくわね。一人暮らしなものでね。いっぺんに何個も食べないからね」
と言いながら、パンを買い物かごに入れました。
そこでハッとしました。
先ほど私の心に湧いていた思いは、元はこの女性の脳裏に湧いた思いだったのじゃないか。
それを自分が映しとって、考えていたのかもしれない。
隣の人の思考が私に移ってきた可能性は高い。
この女性が話しかけてくださったので気づけたが、無意識に誰かの思考を映しとって考えていることはよくあるのかもしれない。
逆に、私が思っていることを、一緒にいる誰かが映しとってしまうこともあるに違いない。
どんな気持ちで仕事するかは、しゃべらなくても、職場のみんなの思考に影響しているはずだ。
私の思いが職場の人や家族に移っていくとしたら、私が考えていることには責任が発生します。
また私が考えていることは、誰かの思いではないかということも、常々点検が必要です。
一緒にいる人とはエネルギーがつながって相互に作用しあっている。
それがありのままの私たちの姿なんだと、しみじみと気づかされました。
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