スキップしてメイン コンテンツに移動

夢で心を見つめる②・・・未練



ある中年の男性が、明け方に見た夢は、自分が勤めていた教育事業の会社を去る時のシーンでした。

男性は、その会社で人を教える仕事をしていたのですが、ついに辞めねばならない時が来ました。後ろ髪を引かれる思いでその組織の長が行うセレモニーに出席するために、左側にあるセレモニーの部屋の方向へ歩いていました。彼はそのセレモニーに行くのが嫌でした。もう一人、一緒に辞めることになった同僚は、さっさとその部屋に行ったのですが、彼は横切った研修施設で一人の若い男性が、研修に来た人の相談に乗り指導している姿を見て立ち止まりました。

夢はそこで終わりです。
目が覚めてから、自分が見た夢の意味は何だろうと考えました。
特にその夢の中でどういう感情が湧いていたのかに注意して、そのときに感じていた感情を味わうことにしました。

辞めたくないという気持ちが強く残って、くすぶっているように感じました。
その理由は、彼が去る間際に眼にした若い男性がしていたことに現れています。
彼はその若い人のように、研修に来た人を指導する仕事をもっと続けたかったという思いを残していたのです。
この感情に名前を付けるとすると・・・、「未練」でした。

「そうか、自分は未練を持っていたのだ。だから、その後の人生でも、何かの機会があると人を指導したがったのは、その未練に引きずられていたのだ。」

彼は、何度となく無意識にとっていた行動の理由に気が付きました。

彼は、この未練を持っていることを認めるのがつらいので、抑圧して忘れて生きてきたのです。だから気がつかなかったのですが、潜在意識にはその抑圧された思いが潜んでいたのです。

そういう「未練」を持っていた自分であったということを、彼は受け入れようと思いました。
不思議なことに、それを受け入れると、二度とそうした夢を見ることはなくなりました。

抑圧した思いは、思い出して味わい、それを受け入れると、静かになってたんなる記憶の一ページに収まってしまします。
すると無意識のうちに意識に働きかけることがなくなります。
こうして、抑圧した思いから徐々に解放されていくのです。

種村トランスパーソナル研究所(心理カウンセラー・種村修)
お気軽にご相談ください。
<連絡方法>
℡:090-8051-8198

コメント

このブログの人気の投稿

自己特別視と依存の心理

自分を特別視して肥大した自我を持つ人には、しばしば依存心が見られます。
プライドが高く自分は特別にすごい人間だと、内心思っているのに、世間で通用するような実績や成果が出ないで屈折する人がいます。 素質を持ちながらも、この人の心理の奥に依存心が潜んでいて、それがその人の努力と成長を妨げているのです。
よくあるケースとして、生育過程でその人が親や祖父母から特別扱いをされ、それゆえに自己特別視と依存の心理が育ってしまう場合です。
ある男性の家系では、3~4代前のご先祖の当主が自殺したそうです。それまで栄えていた家は、そこから暗転し、それ以降は、家系には男子が恵まれず、産まれても育たずに早死にし、女性によって細々と血筋が守られてきました。 その男性は、この家系にようやく生まれ育った待望の男児でありました。 ですから、祖父母やご両親の愛情と期待を一身に受けながら、特別な存在として大切に育てらたのです。 この男性にとっては、自分は特別な存在であるということは周囲から植えつけられた、空気のように当たり前の固定観念でした。そして非常に大事にされて育ったので、自分は特別な存在だから愛される、愛されて当然の存在だという気持ちも無意識に育っていたのです。それは依存心につながるものでした。
こうした特殊事情がなくても、普通に長男としてその家に生まれ、祖父母が特別長男をかわいがる場合、よく似た現象が見られることがあります。
長男として生まれた男児を、祖父母が特別愛情を注ぎ、何でも先回りして世話を焼き、母親も同じように手をかけて息子を育てた場合に、それが生じます。
本人は、自分は特別であるという自己特別視を持っており、自分の価値基準に反する学友を蔑視しがちです。無条件に大切にされてきたので、愛されるのが当たり前だという気持ちがあり、人の感情に対して無神経になります。その結果、積極的に自分から人に関わるコミュニケーション能力が育たず、孤独で孤立しています。
彼には親や祖父母への依存心が根っ子にあるので、無意識に誰かが何とかしてくれるという気持ちがあり、自立してゆくための気力や努力が乏しくなります。「自分は特別だから愛され大切にされて当然だ」という思い込みがあるので、感謝の薄い、傲慢な人間になりやすいのです。また努力が乏しく、人の世話になることに平気です。
こうして「自分は特別の人間だ」という思い込みが、「肥大した自我…