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自分の心の見つけ方

      1.心が分からなくなったとき   私たちが悩んだり、イライラしたり、どうしていいかわからずに混乱し、行き詰っている時は、自分の心が分からなくなっている時です。 私の心は、単一のものではなく、いくつもの意識の層に別れており、それが合わさった複合体です。ですから、自分の心を知りたいという時は、その各層の意識が何を感じてどう思っているかを理解したうえで、自分がどうしたいのかを決めるという作業が必要です。 私たちの心は、時にまったく正反対の矛盾した思いを、同時に持っています。これはその矛盾する思いをもつ意識の層が異なっているにもかかわらず、それをしっかりと分けて認識していないので、自分が分裂してしまうのです 大切なことは、それぞれに意識の層が感じている思いを無視したり、拒絶したり、抑えつけるのではなく、それぞれを受け入れてそういう思いが出てくることも理解した上で、最終的に自分自身がどうするかを選択するということです。   2.心の各層に問いかける   私たちが自分の心の各層を意識するときに、次のようにすると心が立体的に見えてきます。これは私が心理カウンセリングの中で経験的に学んだ方法です。 主に自分の心に問いかける質問形式でご紹介します。   ①肉体意識はどう感じていますか。自分の肉体は意識を持っています。その肉体意識が感じている肉体(身体)の声をまず感じ取ってください。   ②私の顕在意識、つまり現に今生活している「私」という意識は、これをどう思っていますか。どうしたいのでしょうか。何を感じているのでしょうか。   ③私の個人的潜在意識はどう感じていますか。個人的潜在意識は、生まれてから今までに発した意識の集積ですので、普段は忘れていても、思いだせることもあります。ここには、「過去に傷ついて仕舞こんだ思い」や、「抑圧した思い」、「感じることを拒絶した思い」、「傷ついた子供の私」などがいます。それがどう感じているかを知ることは、とても重要です。 実は個人的潜在意識も、さまざまな思いの複合体なのですが、ここではあまり気にせずに、...

キレる心を治す・・・・栄養カウンセリングのアプローチ

  現在新しい流れとして 分子整合精神医学 と呼ばれるアプローチがあります。脳が必要とする栄養素を調整することで、精神疾患を治したり症状を和らげようというアプローチです。これには切れやすく攻撃的な精神状態の改善、うつの改善、統合失調症の改善などに、大きな効果をあげています。 特に、 「切れる」子供や大人が近年急増する理由には、食生活の問題が潜んでいる 場合が少なくありません。この場合には、心理のカウンセリングだけでは不十分であり、栄養面からのカウンセリングが必要になります。   低血糖の恐怖  現代はカロリーのとり過ぎにより血糖値(血液中の糖分の濃度)が高くなる糖尿病が問題になっています。ところが、精神面では甘いもののとりすぎからくる低血糖が大きな問題となるのですが、これは意外に知られていません。  砂糖が多く含まれているコーラなどの清涼飲料や、ケーキやチョコレートなどの過剰摂取によって砂糖(特に白砂糖)をとりすぎると、低血糖が発生することがあります。低血糖というのは血液中の糖分の濃度が異常に下がり、脳を始め体に必要な養分が不足して深刻な機能低下を起こす怖いものです。それが砂糖のとりすぎで起こることがあるのです。 砂糖をとりすぎると低血糖になるというのは意外ですが、真実です。そうなる体の仕組みをご紹介します。 まず、砂糖が大量にふくまれた清涼飲料や菓子類を大量に食べると、血中の糖の濃度が急速に上昇します。するとそれを抑えるために、膵臓からインシュリンが大量に分泌されます。その結果、血中の糖の濃度が大幅に下がって、低糖症になるのです。 低血糖になると、身体はもちろん特に脳の働きが低下するので、生命に危険が起きます。低血糖の症状としては、空腹感、あくび、脱力感、冷や汗やふるえ、動悸、けいれん、性格の狂暴化、意識障害などが次々に現れます。 それを回避するために体に自動調節機能が働き、今度は血液中の糖の濃度をあげようとします。   何故キレるのか 血中の糖の濃度をあげるために、ホルモンであるアドレナリンと神経伝達物質でもあるノルアドレナリンというホルモンが副腎から放出されます。両者は肝臓を刺激して糖分(グリコーゲン)出させる...

過去の回想と心の浄化(2)

回想の方法 (前回からの続き) 相手の気持ちに触れる  書くときに、過去の回想として書くという方法がまず思い浮かびますが、 ロールレタリング という往復書簡法を使うと、非常に効果的に回想が進みます。 往復書簡法 を使うのは、たとえば父親との関係を振り返りたいときは、自分と父親との手紙のやり取りを、自分が双方の立場に交互になって行うのです。その時に、父親の視点に立って書くと、今まで自分が思ってもみなかった父親の気持ちに触れたり、忘れていた記憶がよみがえってきたりします。   過去の回想で最も重要なのは、自分が周囲の人にどういう影響を与え、どういう思いをさせていたかを理解することです。 これが分かると、真の意味での 反省 ができます。自分の発した言葉で相手がどれほど傷つき苦しんだのかを知ると、おのずと反省せざるを得なくなります。申し訳なかったという気持ちが生まれ、償いたいという思いを持つのです。そして二度と同じことをしまいという決意がうまれます。   この時に、自分を裁かないことが大切です。 自分を裁いて自己卑下したり、罪悪感に捉えられると、あらたな傷が生まれます。これでは癒されません。そういう自分であっても 生かされて生きている という事実に気がついて、感謝の気持ちを持つことが必要です。そして、そういうプロセスを経てきた自分を、 これも自分であると受け入れる ことが必要です。   臨死体験者の経験をヒントに  私はこの時にどういう気持ちで自分を見つめるかという点では、臨死体験者の方の経験が非常に参考になると思います。臨死体験者は、過去の自分をまるでスクリーンの映像のように見るといいますが、その時に「光の存在」が立ち会ってくれます。 その「光の存在」は決して非難したり裁いたりすることなく、「 おじいさんが孫に与えるような、無条件の思いやり 」(ダニオン・ブリンクスリー著『未来からの生還』)をもって寄り添ってくれます。そして、「 その経験からあなたは学ぶことができる。何か大切なことをあなたは学ぶ 」という無言の信頼に満ちたメッセージを送ってくれるのです。  この「光の存在」の温かい視線で、過去の人生の経験やその時の心の動きを見つめるのです。そして決して裁かず、その経...

過去の回想と心の浄化(1)

抑圧と向き合う   自分が生まれ変わりたいと、人生の再生を願う時、まず必要になるのは心の浄化です。心にも、表面意識のほかに今までの記憶が詰まった個人的潜在意識がありますし、過去世の記憶を保持している深層潜在意識もありますので、それぞれの心の浄化が必要になります。   表面意識の浄化  表面意識の浄化は、今出てくる思いの浄化ですから、これは 丹田呼吸法 が適しています。丹田に意識を向けながら、腹筋を使いながら下腹をへこませていくと、自然と息が出ていきます。口から息をできるだけ長く吐きます。吸うときは、力を抜くと自然に息を吸い込めるので、鼻から息を吸います。この繰り返しで、次第に心から雑念が離れて、鎮まってきます。さらに丹田呼吸を繰り返すと心が安定してきて、喜びが湧くようになります。これが表面意識の最も基本となる浄化法です。   個人的潜在意識の浄化  次に個人的潜在意識の浄化に移ります。これは 過去の回想 をする作業でもあります。 過去を振り返ってみて、あまり思い出したくない記憶というものが、誰にもあると思います。私も学生時代に味わったさまざまな苦しみは、なかなか思い出したくなくて、 40 台後半まで封印をしていました。その封印を解いて、当時の自分と正面から向き合ったのは、中年の危機を乗り越えて自分に自信ができてからでした。 「 自分もまんざらではない 」という確かな手ごたえのような確信ができて、はじめて向き合える過去もある ということを知りました。  ということは、なにがしかの 自信 を持たないことには、自分が処理できていない過去に向き合った時に、自分が対処しきれない状態になる恐れを、心が感じているのです。一人で過去を見つめる作業をする場合、どうしても年月がかかるのは、過去に向き合うエネルギーの供給と観測地点の安全性を、自分自身が準備し、確保しないといけないからです。これに対して、 カウンセラーが寄り添っている場合には、そのエネルギーをカウンセラーに補給してもらえます。また過去と向き合って不安定になっても、カウンセラーが心の安定を補強してくれます 。これが、カウンセラーの支援の下で過去を回想することのメリットです。 逃げない勇気 ...

命の炎を燃やせ4 運命のいたずら

トリックスターの働き   人生には、「 運命のいたずら 」で人生が一変することがあります。運命を司る神様のおぼしめしとも見えないこともありませんが、その多くは深層潜在意識からの働きかけのように思います。 この思いがけない運命の内なる導き手のことを心理学では「 トリックスター 」と呼びます。私たちがトリックスターの抗しがたい力によって導かれることで、運命の激変とそれに伴う人格の変容を遂げます。 私たちの自我(エゴ)は、安定を求め、多く所有することも求め、社会的に評価されることを求めます。安定、評価、所有はエゴの特徴です。 ところが、トリックスターが働き出すと、変化を求め、自分の納得を優先し、自己放棄・献身の道へといざなわれます。 奴隷としてアメリカに売られながら、アメリカで身を立てて戦前の日本の大蔵大臣になって金融危機を救った方がいましたが、そこに見事なトリックスターの働きを感じます。 誰しも運命の急激な変動や思いがけない展開を経験することがあります。その背景にはトリックスターの働きがあるようです。  もっともトリックスターという特別の存在があるというより、そういう潜在意識の働きがあると捉えると、わかりやすいと思います。    トリックスターは人生の停滞を嫌うようです。会社勤めで毎日平凡な仕事にあけくれていたり、会社で出世できないことが見え出しお荷物になって停滞してきたり、ベテランの教師が同じことの繰り返しの中で成長が止まってきたり・・・。しばしばそういう時にトリックスターが現れます   私も人生では思いがけない出来事の連続でしたが、特に中年以降にそうしたことが増えました。今振り返ると、これはやはりトリックスターの働きが深層潜在意識で作用し人生行路を変えてきたように感じます。この導き手は、変化をよしとして停滞を嫌うようです。離陸を求め、単なるくり返しの人生を嫌う、そうした「成長」を求める意識が働いているのが分かります。どうやらそれはますます加速しているようです。  変化を加速することで人格が停滞せず、より成長していく方向へと向かう。それがトリックスターの狙いのように思います。   視点を変える ...

心身を健康にする呼吸法の勧め

悩みと取り組む基本の構え   さまざまな方からメールや電話でのご相談をいただいておりますが、   悩みを抱えた方に共通していることは、呼吸が浅くなっているということです。 心身一如という言葉のとおり、心と体は密接に関係します。 心の問題を解決したいときには、「身」特に「呼吸」に注意を払うことが必要です。 これが正しく悩みに向き合うための基本の構えを創るからです。   お釈迦様の呼吸法の基本   先ずお願いしたいのは、呼吸を整えるということです。 正しい呼吸法が身につきますと、精神が安定して心が揺れなくなります。 またひらめきがよくなり、頭の回転もよくなっていきます。 全体的に血流がよくなって、健康になります。 心身の健康の維持向上のためには正しい呼吸法は非常に大切です。   お釈迦様の呼吸法をお教えします。 これはアナパーナサチという名前で呼ばれています。   吐く息を長く時間をかけて行います。 吸う息は短めにします。 息を吐くときは下腹部に力を入れて、下腹を絞るようにします。 腹筋を使って、下腹のお腹をへこますのです。 そうして息を吐き出すと、非常に大量の空気を吐き出すことができます。 またお腹も圧迫されるので、腹部の血流が心臓へ送り込まれます。   吸う時は、力を緩めるだけでいいのです。 筋肉の力を緩めると自然に空気を吸い込みます。 吐く息を 10 秒でした場合は、吸う息は 4 秒から 5 秒でできます。 吐く息を次第に長くして、 15 秒から 30 秒ぐらいまでのばしていきます。 これがお釈迦様の呼吸法の基本です。 お釈迦様の呼吸法は、長く息を吐く呼吸だと覚えて下さい。   吐くときに下腹の腹筋を使って下腹をへこませて息を吐きます。 これを特に丹田呼吸と言います。 丹田呼吸をすると、お腹の血流が心臓に大量に戻るので 血...