今までのことをやめて新しくことを始める時に、その原点の思いをどこに据えるかは非常に重要なことです。
その重要性を説明するために、今までの職場を辞めて、新しい職場を探す転職を事例に上げたいと思います。
転職の原点となる思いが「マイナスを転じるため」であれば、原点はマイナスとなります。つまり転職の初心に立ち返り原点に戻ったら、そこはマイナスになります。
だから、「マイナスを転じるために」を原点に置くことは好ましくありません。
始まりは、常にそこに立ち戻る場所です。それが原点です。
原点は初心とも言います。
それをマイナスに置いてよいのでしょうか、ということです。
初心をどこに置くのか、自分が常に立ち返る場所を自分で決めなくてはなりません。
転職は、生易しいことではありません。
特に中年になってからであれば、肉体的にも精神的にも経済的にも、さまざまな困難が伴います。そのつど、初心を思い出し、原点に戻るのですが、その原点がマイナスであれば、明るい未来が開けるとは思えません。
やはり原点は自分が常に立ち返る場所として、自分の覚悟を確認するために、困難に立ち向かえる原点・初心を定めたいものです。
自問自答するべきは、「新しい人生のスタートとして、自分はどうありたいのか」です。
それを立てないと前に進めません。
神社でお参りし、祈願するのもいいでしょう。
しかし、神道には、祈るならまず己の決意を示せという精神が流れています。
そして、自分を最高に発揮することこそ最高の誉れなり、とする高貴な精神が流れています。
決意こそがその人です。
決意とは始まりの思い、それをまず固めなくては始まりません。
私のささやかな経験ですが、経済を何とかしたいというマイナスを原点にした時の転職は、非常にもろいものでした。
しかし、自分が「責任を取りきる人間に変わりたい」という決意を原点に据えた転職の時は、仕事では筆舌にしがたい困難苦難が続きましたが、心はもちこたえ初心を貫き、最終的には納得のできる成果を上げました。この経験は自己信頼を高める大きな経験でした。
「自分を変える」という決意を原点にした時、常にそこが立ち返るスタート点となります。「自分を変え、自分を最高に生かしきるためにこの職場を選んだ」という決意を初心とすると、やはり迷った時に常にそこに立ち返り、その観点からおのれを見つめなおすことができます。
原点は、マイナスに置いてはいけません。
原点は自分が貫く決意です。
常にそこに立ち返る原点は、肚で決め、大切にしていきたいと思います。
心理カウンセラー・種村修(種村トランスパーソナル研究所)
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