うつの時は睡眠障害が起きやすく、それはとてもつらいものです。 私もうつで苦しんだ時期に睡眠障害で苦労し、いろいろ工夫を重ねて乗り越えたことがありました。 私がこれまでに試して効果があったのは、主に 3 つでした。 一つは昼間の運動です。運動と言っても数十分の散歩からジムでの筋トレまでいろいろやりました。 筋トレは、ジムに行くまではすごく気が重いし体も重いのですが、実際に筋トレを始めると気分がよくなっていくのが実感できました。急速に気分がよくなっていくのは、きっと脳内物質の変化を伴っているからでしょう。もちろん肉体が疲労するので、眠りやすくなりました。 散歩は、 5000 歩前後をひとつのめどにしました。うつの時は自宅に引きこもりやすくなり、動かなくなって固まっていくので、気分も停滞したまま動かなくなります。散歩は日光に当たりながら外気を吸い外の景色を見るので気分も変えてくれますし、歩いているうちに体が適度に疲労するので、夜は眠りやすくなりました。 家族が味わった極度のうつでも、回復期には歩いたり歌ったりといった、身体を使うことがうつからの回復を促進しました。 体と心は密接に関係しています。だから身体を動かすということは、心がうつ状態という一か所に停滞しているのを刺激し、心を動かす上でとても効果があると感じています。 その意味で睡眠障害は、もっと身体を動かしてほしいというサインではないかと思います。 睡眠障害を乗り越えるために、 2 番目に効果があったのは、音でした。α波の出やすい音を聞くことでした。私が特に効果を実感したのは、水の音、波の音でした。波の音を記録した CD を購入し、寝るときにそれをつけっぱなしにすると、不思議なほど眠れるようになったので、驚きました。 うつの時は、心の中は否定で一杯になっています。自己否定、過去への後悔、未来への不安と否定、自分の人生の否定、他人の否定なのです。この思いのリズムはきっとがちゃがちゃした暗い音でありβ波だと思います。 α波の音を聞くと、それが中和され心が穏やかになり、身体も穏やかなリズムに戻るので、深い睡眠に入りやすいのだと思います。 ちなみに、自律訓練法という一種の自己催眠がありますが、これも非常に効果があります。これをすると昼間でも、安息を