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傷つきと失敗を恐れる人・・・回避性パーソナリティ障害③発生原因



「回避性」の発生原因

(1)褒められたことがない

回避性パーソナリティ障害を持つ人には、親から否定されて育った経験を持つ人が多くます。「親から褒められたことがない」という言葉は、回避性のタイプの人がよく口にする言葉のようです。

これは母親が褒め言葉が少なかったのかもしれませんが、叱られた記憶が強烈で、子どもが褒められた言葉を忘れていることもあるかもしれません。

母親が褒め言葉が少なかったとしても、子育江で孤軍奮闘して、心の余裕がない状態に追い詰められていた可能性もあります。その場合は、夫が子育て中の妻を心身共に支えてこなかった可能性があります。

子育ては、夫婦がそろって担う責任であり、夫は妻を支えるという努力が不可欠です。母親だけが責められることが多いのですが、それは公平性に欠けていると思われます。

さて、回避性パーソナリティ障害の人の育った家庭は、「華やかで、常に賞賛を求め、スポットライトに中心にいる自己愛性の人が兄弟や家族にいて、その目立たない影のような存在として、ずっと育ってきたというケースが少なくない」と、医学博士・岡田尊司氏は指摘しています。

こういう家庭で育つと、「華やかで成功に満ちた」兄弟たちとくらべて、「自分は劣った存在だ」という認識、つまり自己劣等視の思いこみが刷り込まれることは十分にありうることです。

いずれにしても周囲がこの人を評価しなかったか、むしろ低い評価否定的な評価しか与えてこなかったか、あるいは何らかの事情で本人がそう思いこんでいることが、暗い影を心に落としています。その結果、「自分に自信がなく自己評価が低い」回避性パーソナリティ障害が形成されたと考えられています。

以上のような理由から、回避性パーソナリティ障害になり、その結果「ひきこもり」の生活をする青年は、「親に一度も褒められた記憶がない」という人が少なくありません。

両親が完璧主義で、とても義務感の強い人で、できるのが当然だという態度で、息子にも、自分にも臨んで来た場合、両親の「できて当然」という態度から、その息子は「失敗したらどうしよう」とひどく失敗を恐れるようになることがあります。成功しても褒められず、失敗すると必ずひどく叱られてきた経験を重ねることがあるのです。

そんな場合でも、「失敗してもそこから学ぶことがあるのでは」という見方をすることで、復帰への第一歩を歩み出せることがあります。「失敗を恐れる」気持ちが変わると、チャレンジできるのできるようになるのです。

(2)いじめられる経験と恥をかく経験

いじめを受ける経験も、回避性パーソナリティ障害を引き起こす要因です。

他人に対する信頼感を損なう経験だからです。

それに加えて、人前で恥をかいたり、自信を喪失するような経験が重なると、回避性パーソナリティ障害になりやすいといえます。

逆にいうと、回避性パーソナリティ障害の人には、人から害されたことが傷になったまま残っていることが多く、その傷を癒す必要があるのです。

(3)頑張り過ぎた人に多く発生

回避性パーソナリティ障害の若者に多い特徴として、「本人が本心では望まないことを長年押し付けられてきて、主体性が損なわれている」ことが挙げられます。

勉強でも習い事でも、「やらされ過ぎ」の人の場合、新しいことに取り組むことが、積極的な喜びを連想させるのではなく、負担が増えることとしか受け取れなくなることがあります。

本人の意思とは無関係に、小さいころから親の望むことをやらされ続けた場合、それが一種の強制労働体験のようになり、トラウマのようになっていることがあり得るのです。

こういう場合、やらされてきたこと(勉強や習い事)、努力することに対してアレルギーの状態が起きていて、「もうあんなことはたくさんだ」という気持ちが、本人の中に根付いていることがあります。

実は、努力家で真面目な親が、子供が弱音を吐くことを許さず、子どもを頑張らせ過ぎてしまい、とことん痛めつけてしまうことが少なくないと言われています。熱意と善意で子どもを教育しているがゆえに、その影の側面になかなか気づきにくいといえます。

(4)体験不足から来る不安

最後に、現実の中での不快な体験が不足していて、「傷つくことに耐える力(耐性といいます)が培われていない」ことも、回避性パーソナリティ障害の要因として挙げられています。

生活が豊かになった代償であるとも言えます。それを考えると、小さいころに不快なことに耐える経験をすることは、後々に必要なことのようです。



回避性パーソナリティ障害でひきこもる子供たちの一般的な特徴は、「無気力」で「主体性」を持たず、現実的な試みや努力を回避する一方で、自分の思い通りになる親には依存する傾向が見られます。

場合によっては、それが事実か思い込みかは問いませんが、「それまで意に反して頑張らされた」ことへの恨みの思いや現状への不満か積もり積もって、すべて非を親に責任転嫁し、暴力をふるったり、暴言を吐くこともあります。

ここまでくると、たんに回避性パーソナリティ障害であるのみならず、境界性パーソナリティ障害を併発していると考えられます。従って、境界性パーソナリティ障害への治療を合わせ行う必要が出てきます。

<ご案内>
種村トランスパーソナル研究所ではカウンセリングを行っています。
直接お会いする対面カウンセリングとともに、電話カウンセリングやメールによるカウンセリングも行っています。ご相談してみたいと思われるかたは、遠慮なくご連絡ください。
℡090-8051-8198 (メール)tanemura1956@gmail.com
カウンセリングルームは、JR常磐線・我孫子駅(千葉県)南口から徒歩10分にございます。

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境界性パーソナリティ障害1…愛情飢餓の苦しみを抱えて

1.決して珍しくない症状



境界性パーソナリティ障害は、最近増えつつあるのですが、対人関係が難しいという特徴があるので、大変厄介です。 リストカットを繰り返したり、自殺の企てを何度もしたり、摂食障害で拒食症や過食症に悩んだり、家庭内での親への暴力、援助交際などの性的逸脱などなど、こうした激しい行動の背景には、往々にして境界性パーソナリティ障害が潜んでいます。これに薬物への依存が加わることもあります。
そのために境界性パーソナリティ障害では、本人の苦しみが激しいだけでなく、家族やその周囲の人が振り回されてへとへとになっていくことが少なくありません。


特に境界性パーソナリティ障害への対応で難しいのは、通常の場合、その人を熱心に支えようとすればするほど、症状が悪化していくことです。親身に支えてくれる人に対して、どんどん要求をエスカレートさせたり、攻撃的で衝動的になったり、自殺の企てを繰り返すことも少なくありません。そのために親身になって支援しようとした人自身が傷つくことも多いのです。
アメリカではこの障害を持つ人は全人口の2パーセントもあり、さらに精神科外来患者の11%、入院患者では19%が境界性パーソナリティ障害の要素を持っていると言います。日本もそれに近づいてきているといわれています。



青年期に発症することが多いので、若い人の間では境界性パーソナリティ障害を持つ人は、大幅に割合が増えることになります。なかでも女性に多くみられ、80%をしめます。男性も20%を占めていて、性差がなくなっている現在では、男性が発症するケースも増える傾向があるようです。

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境界性パーソナリティ障害7…特徴(4)怒りのブレーキが効かない

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通常このタイプの人は、怒りだけでなく、あらゆる感情が激しくて、それを抑えるブレーキが壊れているように感じています。それは彼らが痛みに対して、非常に過敏な心を持っているからです。ある専門家はこれを、全身の9割に重度の熱傷(やけど)を受けているような状態だといいます。「感情という皮膚がなく、わずかに触れたり、動いたりするだけでも、彼らは苦痛に悶えるのです」。ですから制御できなくて激しい反応が起きてしまうのです。
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境界性パーソナリティ障害5…特徴(2)対人関係の不安定さ

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境界性パーソナリティ障害の二番目の特徴は、人間関係が不安定で変動が激しいことです。
「理想化とこき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係」というパターンがあるのです。


理想化」というのは、「最高だ!」「こんな人に出遭えたのは初めて!」と感じて、相手を理想の人だと思いこむことです。


境界性パーソナリティ障害を持つ人は、自分を支えてくれ、愛情飢餓を癒してくれる人を常に求めています。ですから、これはという人物に巡りあえると、急速に相手に対する期待が高まります。そして「この人こそ、自分が求めていた人だ!」その思いが膨らむと、極度に理想化したり、万能な存在であるように思いこみやすいのです。

このタイプの人は、心の深いところで母親や父親の代理を相手に求めています。ですからその欲求を満たしてくれる人に出会うと、どんどん依存を深めていきます。

さらに境界性パーソナリティ障害をもつこのタイプの人は往々にして恋愛感情に入っていきやすいので、理想の相手に見えて恋心に火がつくことも少なくありません。しかし、これはこの人の中にある理想の父親もしくは母親の投影として、理想の恋人に見えているのであって、本当の恋心とはいえません。


もし恋人関係になったとしても、この関係は長続きしません。どこかで相手が支えきれなくなるからです。相手がその人のもつ過大な期待にしり込みしたり、あるいはもう飽き飽きしたという態度を取ると、境界性パーソナリティ障害の人は「見捨てられるのではないかという不安」に捉われます。
そこで必死にしがみつこうとしたり、相手の気を引く行動をとります。

それでもさらに相手が引くそぶりを見せると、激しい失望を感じて、「裏切られた!」と怒りを感じます。そうすると、今度は相手が攻撃の対象になりかねません。


些細なきっかけで、その人の何らかの要求が満たされないと、評価が180度逆転して、罵詈雑言を浴びせることもありがちです。そして「最低!」「信じて損した」「私の時間を返してよ」という具合に、激しい言葉を浴びせるのです。言葉だけでなく、行為で迷惑をかけることもあり、相手は翻弄されていくことになります。
②アンビバレント(両価的)な感情
このタイプの人を理解する鍵は、「アンビバレント(両価的)」な感情にあります。