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境界性パーソナリティ障害を支えるために④ 穏やかで冷静な態度



(前回に続いて、境界性パーソナリティ障害の人を支える人々が知っておくべき向き合い方の原則を紹介します。今回ご紹介するのは「穏やかで冷静な態度で接する」です。)

1.穏やかで冷静な態度で接する

境界性パーソナリティ障害の基本的な症状には、情動のコントロールがうまくできないということがあります。

急激で一時的な感情のことを情動といいますが、本人はしばしば激しい怒りなどの激しい感情が湧き起こり、それをコントロールできません。

本人に接する周囲の人は、冷静に穏やかな態度で接することが基本となります。

まず家族が穏やかに接する必要があります。しかしこれは意外に難しいのです。
第三者から見ると、障害を持った本人と家族はとてもよく似ていて、親も激しい感情を本人にぶつけがちです。

「どちらか一方の親と本人の反応の仕方が、そっくりであるということもよく経験する」とカウンセラーなどの第三者は感じています。

それは当然で、子供は親の考え方や行動をまね、自分に取り込んで大きくなったからです。

本人が情動をコントロールできるようになるには、親が手本を示すことが効果的で、「親が少し変わるだけで、子どもはその何倍も変わっていく」と言われています。

境界性パーソナリティ障害の人は、非常に鋭い直感と観察眼を持っています。自分の苦しさや苛立ちを分かってもらおうとぶつけるときに、しばしば相手の急所をグサッと突くような攻撃、挑発をしてくることが少なくありません。

支援者の側がプライドを深く傷つけられ、忍耐の限界を試されるようなことも起こります。

こういう場合には、冷静に次のような言葉を返します。

「そういう言い方はしない方がいいと思うよ」

「助けになりたいと思って話をしてるのに、そういう言い方を聞くのは、とても悲しいな」

「あなたを助けたいと思っている人を傷つけていないかな」

支援者が穏やかな態度でいると、本人も徐々に冷静になっていきます。これが基本です。


2.度外れな怒りに対して

特に怒りの爆発は、何の前触れもなく唐突にやってきて、それも常識を超えた激しいものであることが普通です。

この時に、特に家族は「砲火の戦いに砲火で応じ」たくなる誘惑を退けなくてはなりません

本人が怒れば怒るほど、それを刺激するような態度は一切避けて、一層穏やかで冷静に対応し、それが不当な怒りであることを本人に気づいてもらう必要があります。

ここで一つの接し方のコツがあります。

本人に理屈で説得しても、まず受け入れてはもらえません。議論を戦わせるのは、むしろ状況の悪化を招きがちです。

必要なのは、「意見の食い違いを認めたうえで、意見が合わないことを容認する形で、そういう対立的な状況を治める姿勢」を取ることです。

これを受容といいます。相手をあるがままにまず受け容れるのです。本人がどんな気持ちでいるんか、どう考えているのかを、あるがままに受け入れて聴くのです。相手がそういう気持ちであるということを、認めてあげるのです。

同じ意見になる必要はありません。でも相手がそういう気持ちでいるということは受け入れる必要があります。

その後に、どうしてそう思うのかを、共感的に理解する努力をします。

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種村トランスパーソナル研究所ではカウンセリングを行っています。
対面のカウンセリング以外にも、電話カウンセリングやメールでのカウンセリングも受け付けています。遠慮なくご利用ください。ご連絡をお待ちしています。
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カウンセリングルームは千葉県のJR常磐線・我孫子駅南口から徒歩10分の場所にございます。


(参考図書)
『境界性パーソナリティ障害』岡田尊司著 幻冬舎新書

『境界性人格障害のすべて』ジェロルド・J・クライスマン、ハル・ストラウス共著 VOICE

コメント

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特に境界性パーソナリティ障害への対応で難しいのは、通常の場合、その人を熱心に支えようとすればするほど、症状が悪化していくことです。親身に支えてくれる人に対して、どんどん要求をエスカレートさせたり、攻撃的で衝動的になったり、自殺の企てを繰り返すことも少なくありません。そのために親身になって支援しようとした人自身が傷つくことも多いのです。
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