1.逆境と人生周期の法則
人生をひとつのプログラムソフトとみると、そこには何度かの大きな逆境が予定され組み込まれているように思います。誰しもが7年から10年に一度は、生活構造の大きな変化に見舞われます。それを潜り抜けると、あたらしい生活構造が築かれ、人生の安定期を迎えます。この人生の循環的な運動を「人生周期の法則」と呼びたいと思います。
特に青年期、中年期、老年期の入り口付近で遭遇する大転換期は、大きな脱皮の時期です。ここで今までの考え方、生活の仕方が通用しなくなることを経験します。
したがって、それまでと同じ考え方ややり方で乗り越えようとしても、何故か大きな壁にぶち当たって跳ね返されてしまいます。試行錯誤の末、新しい手法を工夫し、価値感や対人関係のあり方、モノの見方や家族の関係、仕事内容までが変化します。こうしてこの壁を乗り越えると、人生が全く別のステージに立っており、生活の構造が一変していることを発見したりします。
2.脱皮と成長
それを振り返ってみると、このプロセスを通して「古い自分」を脱ぎ捨てる「脱皮」が要求されていたと気がつくのです。今までの価値感、捉われや執着、人間関係、自分への考え方、などさまざまな面での脱皮が求められていたと知るのです。これが自分だと思っていたアイデンティティまでも、大きく変化します。
脱皮は心の成長をもたらします。臨床心理学では成長という言葉とともに成熟という言葉がよく使われます。人生周期の法則には、心を向上させ成長させ、成熟させようという、目に見えない力や目に見えない導きが作用していると思えるのです。
その力は、自分の心の内側から、潜在意識の奥底から湧いてくるもののようです。その意図を感じ取り、そのエネルギーを利用すると、脱皮が比較的スムーズに進み、より完全な転換を成し遂げることができると思います。
その力は、自分の心の内側から、潜在意識の奥底から湧いてくるもののようです。その意図を感じ取り、そのエネルギーを利用すると、脱皮が比較的スムーズに進み、より完全な転換を成し遂げることができると思います。
3.自分に向き合う
これは逆境克服のプロセスでもありますが、その過程で「自分と向き合う」ということが非常に大切だと思います。自分の弱点や、隠したい経験や記憶、抑圧してきた自分の思い、意識的に、あるいは無意識的に避けてきたこと、そうしたことと「向き合う」のです。逃げないで対決します。そして自分がより成長する方向へ、努力を集中するのです。
それはある意味で、自分自身の「影」との対決です。私たちには、誰にも「影」があります。日のあたる方向と反対側に、暗闇の部分があり、それを影といいます。そこにはそれまで否定し、抑圧してきたもう一人の自分がいます。その「影」との対決が、求められるのです。
それはある意味で大きな危険を伴います。自分が否定したい、見ないでおきたいもうひとりの自分自身、自分のネガティブな側面を「これも自分だ」と受け入れることを要求してくるからです。アイデンティティの崩壊や人格の安定の崩壊が伴いかもしれません。その危機を潜り抜けて、そうしたもう一人の自分を統合することで、私たちの人格は成長し、成熟していきます。
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対面のカウンセリング以外にも、電話カウンセリングやメールでのカウンセリングも受け付けています。遠慮なくご利用ください。ご連絡をお待ちしています。
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