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境界性パーソナリティ障害11…その特徴(9)一時的な解離症状




一時的に記憶が飛ぶ、自分が自分でなくなる
 

境界性パーソナリティ障害の特徴の一つに、強いストレスがかかった時に、精神の統合機能が一時的に破綻して、自分の記憶が飛んでしまったり、自分が自分でない状態になることがあります。
これを心理学では「解離」と呼びます。

解離とは「意識や記憶の自己同一性の連続性が一時的に破れることです。


解離症状には次のような種類があります。


まず、ある部分の記憶が完全に抜け落ちるのを「解離性健忘」といいます。例えば母親が失踪した小学生の時期の記憶が完全にないという人がいますが、これは解離性健忘です。
さらに気がついたらどこか遠くに来てしまい、知らない場所にいるというのは「解離性遁走」といいます。
また人格が別人に入れ替わってしまうのを「解離性自己同一性障害」と言います。


もう少しよく経験する解離では、記憶が抜け落ちるわけではないが意識や自己同一性に変容が起き違和感を感じる状態や、意識が狭まったような状態で自傷行為をしたり昔の光景がありありと蘇るフラッシュバックが起こって恐怖感や嫌悪感から興奮状態になったりすることがあります。虐待で心的外傷を受けた人には、フラッシュバックがしばしば見られます。
 

実際に「乖離」を経験した人は、その体験を次のように述べています。


「ときどき、自分をいろいろな動きをするロボットのように感じるの。何も現実とは思えないの。目が曇っていて、私のまわりで映画が上映されているみたいな感じ。」

「我に返ると、周りの人が私が言ったこととかしたことを教えてくれます。私は覚えていないのですが…。」

「今の彼氏に大きな声で叱られ怒鳴られると、前夫に受けた暴力のシーンの数々が、まざまざと思いだされてその光景が目の前に見えます。怖くて怖くて仕方がありません。」


解離の状態にある人は「映画を見ているようだ」「夢の中の出来事のようだ」意識だけが、身体から抜け出しているようだ」「ぼんやりしていて、あまり良く覚えていない」「気がついたら~していた」という表現で話すことが多いようです。

②離人


解離ではないのですが、よく似た状態のものに「離人」があります。離人とは現実感がなくなる状態です。記憶はあるし意識もしっかりしており自己同一性も保たれているのですが、「世界がよそよそしい作り物のように感じる」「現実感のない芝居の中にいるようだ」という感覚を持ちます。これも境界性パーソナリティ障害ではよく報告されています。

③心的外傷体験


さて、境界性パーソナリティ障害の人は、強いストレスを受けたときに解離を起こしやすいのですが、虐待等で心的外傷を経験した人には特にその傾向が顕著です。

心的外傷を持つ人は、長期記憶を司る海馬という脳の一部が委縮しており、それも解離が発生しやすい要因ではないかと考えられています。

私は、あまりにも凄惨な傷つく体験をしたために、それを記憶することに耐えられなくて、記憶を司る海馬の萎縮をもたらしてまで記憶を拒絶してきたのではないかと思います。

④妄想


もう一つ、「妄想様観念」も境界性パーソナリティ障害の特徴です。

よくあるのは、境界性パーソナリティ障害の人が周囲から孤立したり、責められたりすると、被害妄想的な考えにとらわれたり、自分の悪口を言われているような幻聴が聞こえてきたりする状態です。幻覚・幻聴や妄想様観念があるので、統合失調症と間違って診断されることもあります。


DNS-Ⅳ」には境界性パーソナリティ障害の特徴として、「一過性のストレス関連性の妄想様観念または重篤な解離性症状」と書かれています。これは統合失調症とは区別して考える必要があります。

⑤解離の肯定的側面

解離が起きるほどのつらい経験は、その人の心に深い傷を残すのですが、これはプラスの面も持っています。彼らは潜在意識と同通する通路を、この時に掘り進んでいるからです。潜在意識は深層潜在意識と言って過去世の意識にまで通じる部分があります。境界性パーソナリティ障害の人はこうした潜在意識への通路を、自然に身につけています。

心の中に混乱や怒りがくすぶっている間は、この通路を通じて怖いものや危険なものが行き来するのですが、心の浄化を勧めていくと、インスピレーションや過去世の記憶などに通じて行きます。叡智とのコンタクトが可能になるのです。これは苦しんだ経験によってもたらされたギフト(贈り物)であると思います。それを正しく生かすと、素晴らしい洞察力や人格が生まれてくるからです。



境界性パーソナリティ障害⑫に続く。

http://tanemura2013.blogspot.jp/2015/02/12.html

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通常このタイプの人は、怒りだけでなく、あらゆる感情が激しくて、それを抑えるブレーキが壊れているように感じています。それは彼らが痛みに対して、非常に過敏な心を持っているからです。ある専門家はこれを、全身の9割に重度の熱傷(やけど)を受けているような状態だといいます。「感情という皮膚がなく、わずかに触れたり、動いたりするだけでも、彼らは苦痛に悶えるのです」。ですから制御できなくて激しい反応が起きてしまうのです。
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特に境界性パーソナリティ障害への対応で難しいのは、通常の場合、その人を熱心に支えようとすればするほど、症状が悪化していくことです。親身に支えてくれる人に対して、どんどん要求をエスカレートさせたり、攻撃的で衝動的になったり、自殺の企てを繰り返すことも少なくありません。そのために親身になって支援しようとした人自身が傷つくことも多いのです。
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