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パーソナリティ障害は改善できる


1.人格障害の言葉が招く誤解

 
従来「パーソナリティ障害」を、私のブログでは日本の読者にわかりやすいように「人格障害」という言葉で使ってきました。

ところが、「人格障害」という言葉には、人間性を否定的に評価するような響きを感じる人が多いようです。同時に「性格の歪み」という印象を持たれるので、改善しないのではないか、という不安を持たれやすいことも感じました。

そこで今後は、そのような不安をなくし、もっと中立的な(マイナスの印象を伴わない)イメージを持っていただくために、「パーソナリティ障害」という表現で統一したいと思います。

 
2.よくなります
 

とりわけ、「パーソナリティ障害」について、これは「本人の性格の歪みの問題であり、治療はできない」という誤解をなくしたいと思います。パーソナリティ障害は、適切な心理療法(カウンセリング)を受け、家族や周囲の人の接し方の工夫や、本人の努力によって、改善することができます。

パーソナリティ障害は、通常は幼少期の育て方に原因があると考えられていますが、必ずしもそうとは限りません。学校等でのいじめや大人になってからDVなどで生じるストレス障害も大きな原因になります。

また先天的な心の傾向によっても、パーソナリティ障害の傾向を持つ人はいます。この場合先天的な心の傾向とは、主に過去世での経験等に由来するもので、その記憶は潜在意識の深層部分に蓄積されていると考えられます。

幼少期の経験や思いだしたくないような記憶は、通常の潜在意識に蓄えられています。また過去世の心の傷は深層の潜在意識に蓄積されています。ですから、改善にはこうした潜在意識の浄化・癒しを必要とします。言い換えると、潜在意識の浄化を進め、癒してゆくことができれば、心の傾向の偏りは改善できるということです。

さらに、自分の問題のある傾向を知った上で、意識してそれを修正する努力をすれば、変えることはできます。その際には、たいてい自分の価値観や思いこみを見直す作業も必要になります。

 
3.本人の生きづらさと周囲との摩擦

 
 パーソナリティの偏りは、客観的に数字で表現したり、測定できるものではありません。ですからどこからが正常で、どこからが異常だという線引きはできません。

 パーソナリティの問題は、ほとんどが「周囲の人やものごととの関係」から生じます。パーソナリティ障害の診断では、「本人が苦痛を感じているか」「周囲との摩擦が多いか」など、不便さや生きにくさを感じていることが前提となります。自分自身が生きにくさや不自由さを感じず、周りの人との摩擦も少ないのであれば、障害とはいえません。

 本人の生きづらさを少なくし、周囲との摩擦を減らしてゆくこと。それが、パーソナリティ障害の取り組みの中心テーマになります。


 4.パーソナリティの障害とは


  パーソナリティは、単に「性格」というだけではなく、他の人や周囲で起きた出来事とどのように向き合い、関わっていくかなど、その人の行動パターン思考パターンの全体を指していいます。要するにパーソナリティ」とは、「自分と周囲との関わりの中で、常に繰り返される傾向、パターン」のことなのです。もう一つは、自分は誰に対しても「これが自分である」という感覚がありますが、この自己認識、これもパーソナリティの大切な要素です。結局、パーソナリティとは、自分と外の世界との関わり方を決めるものなのです。

パーソナリティがうまく機能せず、社会に不適応を起こす状態が、パーソナリティ障害です。「パーソナリティ機能障害」とも言います。

パーソナリティがうまく機能しないとは・・・。普通であれば暗黙の了解としてのコミュニケーションのルールがあり、それに従って人は行動します。暗黙のルールとは、礼儀や常識、社会通念と言われるものです。ところが周りの期待や予想と大きくずれるような行動や考え方の偏りがある場合、パーソナリティがうまく機能しないのです。

パーソナリティの機能不全(障害)には、主に3つの特徴があります。

①考え方にひどく偏りがある

普通の多くの人が考えるであろう「わく」から外れて、考え方が偏っていたり、考え方に柔軟性がなく、別の考え方を受け入れられません。

②パターンがかたくなである

 相手や場面によって臨機応変に対応することなく、いつでも、どこでも、極端に偏った対応を続けます。しかも、それが対人関係全般、社会生活全般にわたることも特徴です。

③原因がはっきりしない

 特定の病気とか薬の副作用とか言った特定の原因が見当らない。通常は18歳ごろからこうした傾向が見られ、治療しなければそれが続いていきます。
 

 以上述べたように、パーソナリティ障害は、その人の考え方や行動パターンの偏りですので、確かにそう簡単に変わるわけではありません。しかし、根気強く自己変革に取り組んでいくことで、必ず改善できます。それは必ず本人の「心の成長」を伴いますので、希望を持って改善に取り組んでほしいと思います。

 
(注)生まれてからの記憶で忘れているものは個人的潜在意識に蓄えられていますが、過去世の記憶は、さらに深層の深層潜在意識に蓄積されています。退行催眠・過去世療法で過去世の記憶が思いだされることがあるのは、深層潜在意識にそうした過去世の記憶が貯蔵されているからです。

(参考文献)『パーソナリティ障害(人格障害)のことがよくわかる本』市橋秀夫監修 
      講談社

 
<連絡先>

種村トランスパーソナル研究所

(電 話)090-8051-8198

(メール)tanemura1956@gmail.com
 
 

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境界性パーソナリティ障害1…愛情飢餓の苦しみを抱えて

1.決して珍しくない症状



境界性パーソナリティ障害は、最近増えつつあるのですが、対人関係が難しいという特徴があるので、大変厄介です。 リストカットを繰り返したり、自殺の企てを何度もしたり、摂食障害で拒食症や過食症に悩んだり、家庭内での親への暴力、援助交際などの性的逸脱などなど、こうした激しい行動の背景には、往々にして境界性パーソナリティ障害が潜んでいます。これに薬物への依存が加わることもあります。
そのために境界性パーソナリティ障害では、本人の苦しみが激しいだけでなく、家族やその周囲の人が振り回されてへとへとになっていくことが少なくありません。


特に境界性パーソナリティ障害への対応で難しいのは、通常の場合、その人を熱心に支えようとすればするほど、症状が悪化していくことです。親身に支えてくれる人に対して、どんどん要求をエスカレートさせたり、攻撃的で衝動的になったり、自殺の企てを繰り返すことも少なくありません。そのために親身になって支援しようとした人自身が傷つくことも多いのです。
アメリカではこの障害を持つ人は全人口の2パーセントもあり、さらに精神科外来患者の11%、入院患者では19%が境界性パーソナリティ障害の要素を持っていると言います。日本もそれに近づいてきているといわれています。



青年期に発症することが多いので、若い人の間では境界性パーソナリティ障害を持つ人は、大幅に割合が増えることになります。なかでも女性に多くみられ、80%をしめます。男性も20%を占めていて、性差がなくなっている現在では、男性が発症するケースも増える傾向があるようです。

2.見捨てられ不安と愛情飢餓

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境界性パーソナリティ障害7…特徴(4)怒りのブレーキが効かない

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境界性パーソナリティ障害の人も私たちも、もっている感情に違いはありません。ただ違うのは、私たちより「物事を強烈に感じ、より激しい形で反応し、自分自身の感情や行動をうまくコントロールできない」ということです。
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もう聞いているしかないほど怒りの激流となるので、相手をする人は疲れ果てて行きます。仕方がないから感情をなだめるために、境界性パーソナリティ障害の人の言うままになってコントロールされている家族があります。これは非常に多くあるケースです。この場合、家族の心の中には、出すことのできない怒りが蓄積されていくので、家庭の中の空気が非常に冷たくとげとげしいものとなりがちです。 もっとも、境界性パーソナリティ障害の人の中には、自分の怒りを全く表現することができないという正反対の問題を抱えている人もいます。怒りがないのではなく、「少しでも怒りを表したらコントロールを失ってしまうとか、わずかな怒りでもそれを向けた相手が仕返しをするのではないかという恐怖心を抱いている」からです。怒りのブレーキが壊れているという感覚では共通しています。

通常このタイプの人は、怒りだけでなく、あらゆる感情が激しくて、それを抑えるブレーキが壊れているように感じています。それは彼らが痛みに対して、非常に過敏な心を持っているからです。ある専門家はこれを、全身の9割に重度の熱傷(やけど)を受けているような状態だといいます。「感情という皮膚がなく、わずかに触れたり、動いたりするだけでも、彼らは苦痛に悶えるのです」。ですから制御できなくて激しい反応が起きてしまうのです。
この敏感さは、境界性パーソナリティ障害の人が、潜在意識と同通しやすいこととも密接にかかわっています。鈍感な人であれば感じないので平気なことでも、潜在意識と同通して敏感な人にとっては、拷問なような苦しみを感じることがあるのです。心がむき出しになっていて、小さな刺激にも過敏に反応するのです。このタイプの人が、激しい猫舌であることも、しばしば見かけます。感覚も過敏であることが少なくないように思います。

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境界性パーソナリティ障害5…特徴(2)対人関係の不安定さ

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境界性パーソナリティ障害の二番目の特徴は、人間関係が不安定で変動が激しいことです。
「理想化とこき下ろしとの両極端を揺れ動くことによって特徴づけられる、不安定で激しい対人関係」というパターンがあるのです。


理想化」というのは、「最高だ!」「こんな人に出遭えたのは初めて!」と感じて、相手を理想の人だと思いこむことです。


境界性パーソナリティ障害を持つ人は、自分を支えてくれ、愛情飢餓を癒してくれる人を常に求めています。ですから、これはという人物に巡りあえると、急速に相手に対する期待が高まります。そして「この人こそ、自分が求めていた人だ!」その思いが膨らむと、極度に理想化したり、万能な存在であるように思いこみやすいのです。

このタイプの人は、心の深いところで母親や父親の代理を相手に求めています。ですからその欲求を満たしてくれる人に出会うと、どんどん依存を深めていきます。

さらに境界性パーソナリティ障害をもつこのタイプの人は往々にして恋愛感情に入っていきやすいので、理想の相手に見えて恋心に火がつくことも少なくありません。しかし、これはこの人の中にある理想の父親もしくは母親の投影として、理想の恋人に見えているのであって、本当の恋心とはいえません。


もし恋人関係になったとしても、この関係は長続きしません。どこかで相手が支えきれなくなるからです。相手がその人のもつ過大な期待にしり込みしたり、あるいはもう飽き飽きしたという態度を取ると、境界性パーソナリティ障害の人は「見捨てられるのではないかという不安」に捉われます。
そこで必死にしがみつこうとしたり、相手の気を引く行動をとります。

それでもさらに相手が引くそぶりを見せると、激しい失望を感じて、「裏切られた!」と怒りを感じます。そうすると、今度は相手が攻撃の対象になりかねません。


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このタイプの人を理解する鍵は、「アンビバレント(両価的)」な感情にあります。