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人格障害①・・・基本的特徴



1.人格障害とは何か
 

カウンセリングで対人関係の苦しみを訴える人の話を聞いていると、相手の方に人格障害が疑われる場合が少なくありません。

 そこで人格障害についてできるだけ簡潔に知識を持っていただくことが必要だと思うようになりました。

人格障害について知識を提供することで、多くの方に問題解決の糸口をつかんでいただければ幸いです。


人格障害とはわかりやすく言うと「人格の著しい偏りのために、自分自身が悩むか、社会が悩むもの」(人格障害の元の概念である「精神病質」の定義)といえます。
これを現代的に言うと、人格障害は、日常生活や社会生活に支障をきたすほどに、「著しく偏った、内的体験及び行動」を持続的に示す状態ということになります。

つまり人格障害の人は、認知と行動に極端な偏りがあるのです
人を信じるということについても、極度に疑り深いので伴侶も友人も信用できず、いつも裏切るのではないかと疑ってしまうタイプ(妄想性人格障害)がいます。
そうかと思うと、自分に自信がなくて、すぐに人を信じてしまい、相手にいいように利用されてしまうタイプ(依存性人格障害)もいます。
どちらもほどよい信頼と冷静さに欠けています。


2.人格障害に共通する特徴

 人格障害は米国精神医学会編『DSM-Ⅳ 精神疾患の分類と診断の手引き』に取り上げられているものだけでも10種類あります。これらの人格障害には、共通する次のような特徴があります。

  自分に強いこだわりも持っている。

人格障害の人は、すごく自分にとらわれています。つまり自分への執着が強いのです。その「とらわれ」は、一見正反対の現れ方をすることもあります。

・過剰な自信を持ち自慢好きである(自己愛性人格障害)

・自分は存在する価値もないという劣等感や自己否定をもつ(境界性人格障害)

 この両者は、どちらも自分へのこだわりが強く、自分のことばかり考えます。

  とても傷つきやすい。
 

 人の些細な一言を攻撃と受け取ったり、馬鹿にされたと思いこんでしまいます。しかも過剰に反応して、急に怒りだしたり、ふさぎ込んだりするのです。
 好意で注意したことを根に持って逆恨みするタイプ(妄想性人格障害)もあれば、反撃に出て暴力事件を起こすタイプ(反社会性人格障害)もあります。

いずれもその奥には、心の傷つきやすさを抱えています。

  全か無か、の両極端の思考をしやすい。
 

 人格障害の人の思考は中間がありません。完全に素晴らしいか、まったく駄目かのどちらかしかないのです。これを「全か無か(オール・オア・ナッシング)」の思考といいます。

・自分の決めた通りにやれないのなら、やらない方がましだ(強迫性人格障害)

・どうせ嫌われるなら付き合わないほうがましだ(回避性人格障害)

・恋人に少し冷たいそぶりをされただけで、「捨てられるぐらいなら死んだ方がましだ」と思って自殺企図する(境界性人格障害)

  愛すること、信じることの障害

 人格障害の人は、人と本当につながることができにくい。見かけはつながっているように見えても、実は上辺だけだったり、演じているだけだったり、かりそめのものだったりします。

 本当に人を愛し、信じることに困難を感じるのです。

 以上の4つが全部そろっていれば、その人は人格障害を持っていると判断してほぼ間違いがないといえます。

人格障害②自己愛の障害
http://tanemura2013.blogspot.jp/2014/06/blog-post_27.html

境界性パーソナリティ障害①
http://tanemura2013.blogspot.jp/2014/11/blog-post_40.html

<連絡先>
種村トランスパーソナル研究所
心理カウンセラー:種村修
℡:090-8051-8198
メール:tanemura1956@gmail.com

(カウンセリングルーム<希望>のご案内)
http://tanemura2013.blogspot.jp/2016/03/blog-post.html

コメント

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境界性パーソナリティ障害1…愛情飢餓の苦しみを抱えて

1.決して珍しくない症状



境界性パーソナリティ障害は、最近増えつつあるのですが、対人関係が難しいという特徴があるので、大変厄介です。リストカットを繰り返したり、自殺の企てを何度もしたり、摂食障害で拒食症や過食症に悩んだり、家庭内での親への暴力、援助交際などの性的逸脱などなど、こうした激しい行動の背景には、往々にして境界性パーソナリティ障害が潜んでいます。これに薬物への依存が加わることもあります。
そのために境界性パーソナリティ障害では、本人の苦しみが激しいだけでなく、家族やその周囲の人が振り回されてへとへとになっていくことが少なくありません。


特に境界性パーソナリティ障害への対応で難しいのは、通常の場合、その人を熱心に支えようとすればするほど、症状が悪化していくことです。親身に支えてくれる人に対して、どんどん要求をエスカレートさせたり、攻撃的で衝動的になったり、自殺の企てを繰り返すことも少なくありません。そのために親身になって支援しようとした人自身が傷つくことも多いのです。
アメリカではこの障害を持つ人は全人口の2パーセントもあり、さらに精神科外来患者の11%、入院患者では19%が境界性パーソナリティ障害の要素を持っていると言います。日本もそれに近づいてきているといわれています。



青年期に発症することが多いので、若い人の間では境界性パーソナリティ障害を持つ人は、大幅に割合が増えることになります。なかでも女性に多くみられ、80%をしめます。男性も20%を占めていて、性差がなくなっている現在では、男性が発症するケースも増える傾向があるようです。

2.見捨てられ不安と愛情飢餓

境界性パーソナリティ障害を持つ人は感情がとても不安定です。

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境界性パーソナリティ障害の人は、大変深刻な「見捨てられ不安」をもっているのです。そのために、ささいな…

境界性パーソナリティ障害7…特徴(4)怒りのブレーキが効かない

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境界性パーソナリティ障害の人も私たちも、もっている感情に違いはありません。ただ違うのは、私たちより「物事を強烈に感じ、より激しい形で反応し、自分自身の感情や行動をうまくコントロールできない」ということです。
境界性パーソナリティ障害の人の怒りは激しく、予測不可能で、筋道を立てて話をしても抑えることができません。大雨の後の鉄砲水や地震や、晴れた日の雷のようなものです。現れるのと同じように、消えるのも突然です。

もう聞いているしかないほど怒りの激流となるので、相手をする人は疲れ果てて行きます。仕方がないから感情をなだめるために、境界性パーソナリティ障害の人の言うままになってコントロールされている家族があります。これは非常に多くあるケースです。この場合、家族の心の中には、出すことのできない怒りが蓄積されていくので、家庭の中の空気が非常に冷たくとげとげしいものとなりがちです。もっとも、境界性パーソナリティ障害の人の中には、自分の怒りを全く表現することができないという正反対の問題を抱えている人もいます。怒りがないのではなく、「少しでも怒りを表したらコントロールを失ってしまうとか、わずかな怒りでもそれを向けた相手が仕返しをするのではないかという恐怖心を抱いている」からです。怒りのブレーキが壊れているという感覚では共通しています。

通常このタイプの人は、怒りだけでなく、あらゆる感情が激しくて、それを抑えるブレーキが壊れているように感じています。それは彼らが痛みに対して、非常に過敏な心を持っているからです。ある専門家はこれを、全身の9割に重度の熱傷(やけど)を受けているような状態だといいます。「感情という皮膚がなく、わずかに触れたり、動いたりするだけでも、彼らは苦痛に悶えるのです」。ですから制御できなくて激しい反応が起きてしまうのです。
この敏感さは、境界性パーソナリティ障害の人が、潜在意識と同通しやすいこととも密接にかかわっています。鈍感な人であれば感じないので平気なことでも、潜在意識と同通して敏感な人にとっては、拷問なような苦しみを感じることがあるのです。心がむき出しになっていて、小さな刺激にも過敏に反応するのです。このタイプの人が、激しい猫舌であることも、しばしば見かけます。感覚も過敏であることが少なくないように思います。

②怒りの奥にある生き残り戦略…

境界性パーソナリティ障害2…主な特徴と種類

①極端な気分、感情のブレが特徴

境界性パーソナリティ障害を抱えた子どもやパートナーと一緒に生活すると、次のような経験をすることがあります。
・何のことはないごく些細な言葉で、さっきまで楽しくしていたのが、急に怒りだして手がつけられなくなる。
・少し言い過ぎた言葉、その一言でむきになり、家を飛び出してしまう。時には自殺企図へと走ったりする。
・一言注意されると、もう怒りが爆発して、手が付けられないほど暴れまる。
・冗談で言った言葉にすら、深く傷つき思いつめてふさぎ込む。
・何気ない動作が、愛情の希薄さだと責められて、唖然としてショックを受ける。
子どもやパートナーがこうした反応を繰り返すと、家族はしだいに腫れ物に触るように、顔色を常に窺いながら、機嫌を損ねるのを恐れながら暮らすようになっていきがちです。薄氷を踏むような危うさ――。家族は言いたいことを言えず、常に自分を抑えて暮らします。
こうして家族はその人に支配されているような状態に陥り、息苦しさを感じます。もちろん、ご本人にはそうした意図はありません。ご本人はどうしようもない感情・気分のブレに苦しんでいるのですが、結果的には周囲を支配しているのと変わらない状況が生まれがちです。

境界性パーソナリティ障害は、感情や気分、行動の変化があまりにも激しいという特徴があります。しかも変動の幅が大きすぎ、まったく正反対の方向へぶれたりします。
飛行機の操縦かんを動かし過ぎると、機体は激しく振動し、上下にもブレを繰り返すといいますが、同じことが心の操縦かんで起きているのです。
アメリカで作成された「DSM―Ⅳ 精神疾患の分類と診断の手引き」を見ると、境界性パーソナリティ障害の診断基準として次のような項目があります。

「顕著な気分反応性による感情不安定性」・・・(例)通常は2~3時間持続し、2~3日以上持続することはまれな、エピソード的に起こる強い深い気分、いらだたしさ、または不安。
「不適切で激しい怒り、または怒りの制御の困難」・・・(例)しばしばかんしゃくを起こす、いつも怒っている、取っ組み合いの喧嘩を繰り返す。