現在新しい流れとして 分子整合精神医学 と呼ばれるアプローチがあります。脳が必要とする栄養素を調整することで、精神疾患を治したり症状を和らげようというアプローチです。これには切れやすく攻撃的な精神状態の改善、うつの改善、統合失調症の改善などに、大きな効果をあげています。 特に、 「切れる」子供や大人が近年急増する理由には、食生活の問題が潜んでいる 場合が少なくありません。この場合には、心理のカウンセリングだけでは不十分であり、栄養面からのカウンセリングが必要になります。 低血糖の恐怖 現代はカロリーのとり過ぎにより血糖値(血液中の糖分の濃度)が高くなる糖尿病が問題になっています。ところが、精神面では甘いもののとりすぎからくる低血糖が大きな問題となるのですが、これは意外に知られていません。 砂糖が多く含まれているコーラなどの清涼飲料や、ケーキやチョコレートなどの過剰摂取によって砂糖(特に白砂糖)をとりすぎると、低血糖が発生することがあります。低血糖というのは血液中の糖分の濃度が異常に下がり、脳を始め体に必要な養分が不足して深刻な機能低下を起こす怖いものです。それが砂糖のとりすぎで起こることがあるのです。 砂糖をとりすぎると低血糖になるというのは意外ですが、真実です。そうなる体の仕組みをご紹介します。 まず、砂糖が大量にふくまれた清涼飲料や菓子類を大量に食べると、血中の糖の濃度が急速に上昇します。するとそれを抑えるために、膵臓からインシュリンが大量に分泌されます。その結果、血中の糖の濃度が大幅に下がって、低糖症になるのです。 低血糖になると、身体はもちろん特に脳の働きが低下するので、生命に危険が起きます。低血糖の症状としては、空腹感、あくび、脱力感、冷や汗やふるえ、動悸、けいれん、性格の狂暴化、意識障害などが次々に現れます。 それを回避するために体に自動調節機能が働き、今度は血液中の糖の濃度をあげようとします。 何故キレるのか 血中の糖の濃度をあげるために、ホルモンであるアドレナリンと神経伝達物質でもあるノルアドレナリンというホルモンが副腎から放出されます。両者は肝臓を刺激して糖分(グリコーゲン)出させる働きをします。 特